おがえもん廃線研究所

調査時期 平成13年1月 

静岡県遠州
国鉄佐久間線
Sakuma Line
未成線
遠見二股〜中部天竜間 約35km

佐久間線とは

 静岡県遠州地方と長野県伊那地方を結ぶ鉄道として計画されました。旧国鉄二俣線遠江二俣駅から飯田線中部天竜駅までの約35kmの路線として開通する予定でした。着工は昭和42年に開始され、遠江二俣〜遠江横山間の約13kmの区間で工事が進められ約50%完成したところで、国鉄再建法により工事が凍結され、工事そのものが中止されました。
 遠江二俣〜遠江横山間はトンネルや橋梁、築堤などの工事が進み、路盤工事は相当のところまで進んでいたようです。遠江横山以北の区間は着工はしていなかったようです。
 現在の佐久間線の路盤は、撤去や転用が進みつつあります。特に船明駅予定地付近の築堤は函きょの撤去と共に築堤の切り崩しも進み近い内に無くなるようです。トンネルもその全てが鉄格子で封鎖されており進入できないように鍵が付けられています。但し一部鍵が無いところもありますが反対側の出口は鍵がかかっている事もあります。
 第二天竜川橋梁は川を渡る歩道として転用され、2000年に橋が架けられました。長年、未完成の橋の橋脚だけが残されていました。川に橋脚がポツンと立っている風景が佐久間線の代名詞として有名でした。
 この区間は人口も少なく、開通したとしても旅客を確保するのは難しいでしょう。遠州鉄道と飯田線への乗り入れで浜松から飯田までの優等列車の運行と新幹線との乗り継ぎで、ある程度の旅客の確保は出来るでしょうが、飯田〜新宿間には運賃の安い高速バスが約1時間おきに運行しているので、苦心を強いられると思います。

 

 

 佐久間線廃線調査写真のページへ